Original BTCについて
なぜ、”食器”の製造販売から”照明”を製造販売する会社を設立するに至ったか。それは彼の幼少期のルーツが大きく起因しています。
1960年、当時13歳だったピーターは父の営む照明器具の販売を行う会社で時折手伝いをしていました。
また、祖父が家具の製造販売を行う会社を経営していたこともり、店先や工場を直接目にする機会が多く、いかに物作りにおいて伝統的な製法とその時代に調和する物を生産するといったことが重要であるかを感じます。
これが彼ののちの物作りへの考え方に大きく影響することとなります。
その後、フランスを拠点に食器類の製造を行う会社に勤めることになったピーターは、ここでも伝統的な製法を守り続ける製造ラインを目の当たりにしました。
彼は次のステップとしてイギリスに戻り、シェーフィールドで彼自身のデザインした食器類の販売を行う会社を設立し、年間100万枚もの食器を生産するまでとなりました。
会社が軌道にのったことで、再び次のステップに挑戦するチャンスだと感じた彼は、幼少期のルーツ、”照明”において挑戦を続けることとなります。
「私の目標はみなさんの家を照らす照明をデザインして提供することでした。その照明はこれから何年もの間使うことができ、みなさんの家に素晴らしく快適に合うものです。」
ピーターはこれまで経験してきた食器類のデザイン経験をはじめ、様々な方面からデザインのインスピレーションを引き出しました。
例えば小鳥のひなを暖かく保つためのアンティークライトやおもちゃのトラックのサーチライト、それらをより現代的にかつ暮らしに合うよう美しくデザインしラインナップを展開していきました。
彼が幼少期に感じた伝統技術と現代のデザインの調和を目指す上で、デザインだけではなく、素材も最高の品質にこだわりました。
2002年、ストークオントレントにある閉鎖の危機に直面していたボーンチャイナ(陶磁器)工場を買収し、自身の照明コレクションに加えることで救済する試みを行いました。
2010年にも船舶用の照明メーカー、Davey Lightingがベルギーの会社に買収を検討され、イーストロンドンにおいての製造を取り止めるといった情報を得たピーターは、イギリス国外へ流出を防ぐために自身の照明コレクションに加えることとなります。
その他にも、バッキンガム宮殿やヨーク大聖堂にも使われているイギリス国内で唯一の板ガラスの製造を行っていた工場や、バーミンガムの鉄を鋳造加工する工場を閉鎖の危機から救済し、彼はその一貫した哲学をより貫くこととなります。
2012年にはピーターの息子であるチャーリーがディレクターに就任。
今日では優れた技術を持つ職人とイギリスの伝統技術を守る親子によって、Original BTCの照明は作られています。
その伝統的な製造業を守り、新たな物作りに生かす企業の指針を評価され、2014年当時の首相であるデーヴィッド・キャメロン首相より工場視察を受け、2015年、エリザベス女王より最も優れた企業に送られる “The Queen’s Awards for Enterprise” を与えられました。