MAXIMUMについて
私たちが生活する社会の中では、どうしても経済成長を優先するために、利益追及、過剰生産、品質の徹底管理、そういった数々の制約や問題を抱えなければなりません。
しかし、フランスの3人の若手起業家は、これからの未来、成長だけを追い求める経済活動でいいのか、と疑問を抱いていました。
なぜなら、それらは時として大事な物事を削り落とす行為でもあるからです。
現在のフランスの製造産業において物を製造するためには、エラー品や色違いといった完成品とされなかった不良品を含めると、材料の約3分の1が産業廃棄物となり捨てられてしまいます。
驚くことにフランス国内全体でみると、毎日約65,000トンにものぼります。
そのことに注目した彼らは、フランス国内の製造業者が生み出した廃棄物を原材料にして、ユニークなデザインの家具を製造する工場としてマキシマムを考えました。
マキシマムの家具は、そういった廃棄物や廃材、未だ使うことのできる生産ロスを使って製造されています。
それらの廃棄物などを使って家具を設計することで、材料の調達を無限に可能にし、地球にとって問題となる廃棄物をアップサイクルすることができます。
故に彼らのインスピレーションは、廃棄物そのものからもたらされ、快適でユニークなコンセプトの製品をつくりだします。
フランス国内の製造業者から出た廃棄物を再び物として世の中に送り出すことは、製造業者にとっても廃棄物を減らすことができるので、優れた改善策になっています。
彼らの目標は、「それらがもう二度とゴミ箱に戻ってくることのないように、デザイン的かつ、新たなプロダクトとして役目を与えること。」
創業当初は、サプライヤーである企業から生産ロス品を回収することが、企業側に手間や時間を取ってしまうために、困難であったと言います。
しかし今日では、率先して余剰品や廃棄物を供給してくれるサプライヤーが殆どです。少しづつ、経済活動のプロセスが見直されつつあるのかもしれません。